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2025.06.12

MEDIA

リョウン「弱いヒーローClass 2」インタビュー“骨の髄まですべて注ぎ込んだ作品”

「弱いヒーローClass 2」でウンジャン高校のリ、パクフミン役を熱演
「弱いヒーローClass 2」を撮影しながら“一生俳優として生きていこうと決意しました”


 


俳優リョウンが、20代の男性俳優なら誰もが憧れるような最高のキャラクターで、世界中の視聴者を魅了した。

Netflixシリーズ「弱いヒーローClass 2」(以下、「弱いヒーロー2」/ユ・スミン監督)で、バスケットボール部のキャプテンにして、ウンジャン高校の秩序を守るリーダー、パク・フミン役を務め、大切な友と信念を守るために不正と暴力に立ち向かう演技を見せた。4月25日に初公開された「弱いヒーロー2」は、友人を守るために暴力に立ち向かったものの、結局守りきれなかったというトラウマを抱え、ウンジャン高校に転校してきた優等生ヨン・シウンが、もう二度と友を失いたくないという思いから、より大きな暴力に立ち向かっていく成長の物語を描いている。

リョウンがパク・ジフン、チェ・ミニョン、イ・ジュニョン、イ・ミンジェらと共に主演を務めた「弱いヒーロー2」は、4月30日NetflixのTudum TOP10サイトによると、公開からわずか3日で6100万回の視聴数(視聴時間を作品の総再生時間で割った数)を記録し、グローバルTOP10シリーズ(非英語部門)で1位を獲得した。公開直後から韓国のTOP10シリーズ1位を獲得したのはもちろん、ブラジル、メキシコ、ベルギー、フランス、モロッコ、ギリシャ、インドネシアなど、全世界63カ国のTOP10リストにも名を連ね、グローバルヒットとなった。



ソウル市チョンノ(鐘路)区にあるカフェで、俳優リョウンにスポーツ韓国がインタビューを行った。2023年の「輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた~」(以下、「輝くウォーターメロン」)のインタビューでも尽きることのない明るさと20代の若々しい姿を見せていたリョウンは、「弱いヒーロー2」のパク・フミン役を通じて、少し余裕が出て成熟した姿を見せている。パク・ジフン、チェ・ミニョン、イ・ミンジェなど同年代の俳優たちと男子高校生たちの壮絶で激しい友情を演じたあとだからか、自身もかなり満足している様子だ。

- 「弱いヒーロー2」出演後、最も大きな変化を実感していることは?

▶ SNSのフォロワーが30万人も増えました。本当に嬉しいです。普段は作品を終えた後、連絡が多くても1日に10件も来ないのですが、「弱いヒーロー2」は1日に20人以上の方から連絡をいただいています。知人の知人まで連絡をくださって驚いています。

- 撮影を終えたばかりの時はどんな気持ちでしたか?

▶ 今回のドラマは本当に時間が早く過ぎました。ものすごく集中して撮影しました。共演者たちとすごく仲良くなって、待機時間はいつもおしゃべりしたり遊んだりしていたので、達成感もありながら、寂しくて名残惜しかったです。バク(パク・フミンの劇中ニックネーム)が、自分が計画し考えた通りに表現されていて嬉しいです。

- 〈スラムダンク〉の桜木花道のように赤いヘアスタイルでバスケットボールユニフォーム姿、さらにはOSTまで流れる初登場シーンは本当に圧巻でしたね。

▶ 初登場のシーンでバクの全てを表現しようとしました。淡々と演じることもできたかもしれませんが、バクは家庭環境も複雑で、順風満帆とはいえない人生を歩んできました。だからこそ、憂鬱な感情を抑えるために外では明るく豪快に振る舞う人物です。友達を守るためにリーダーらしい姿を見せたりします。バクがただ者ではない子だということを表現したくて、初登場のシーンにその雰囲気をすべて込めたかったんです。

- ヘルメットも拳で貫く怪力の持ち主バクを表現するために、かなり体重を増やしたと聞きました。

▶ tvNドラマ「輝くウォーターメロン」が終了後、2ヶ月で10kg以上増量しました。運動しながら美味しく食べて増やしました。撮影中に編集室から少し減らした方がいいという意見が出て、中盤から再び減量しました。

- 「輝くウォーターメロン」で共演したチェ・ヒョヌクさんから何かアドバイスをもらいましたか?

▶ ヒョヌクも僕も忙しくてプライベートで会うことはできなかったですが、「兄さん、行ってリラックスしてやればいいよ。家族のような雰囲気だから気楽にやって。」とアドバイスをもらいました。現場で会った時はとても嬉しくて楽しかったです。



- バクの怪力を表現するために努力した点はありますか?

▶ それが理由で体重を増やした部分もあります。もし「輝くウォーターメロン」当時の体型のままでヘルメットを壊したら違和感が出ると思ったんです。アクションを説得力あるものにするために増量し、劇中ではクム・ソンジェやヨン・シウン、ナ・ベクジンのような技術が入ったアクションではなく、ただ一撃で大きく見せる直線的なアクションを中心に準備しました。アクションスクールではすぐに上手くできると褒めてもらいました。共演者みんなアクションが得意でした。撮影の2ヶ月前から練習を始め、アクションシーンがある日は前日にアクションチームと合わせて、休憩時間ごとにまた合わせました。

- エンディングの大規模な乱闘シーンは難しくなかったですか?

▶ 本当に多くの出演者がいるため、安全を最優先にしていただきました。みんなで現場に到着してから体をほぐし、コンディショニングをしてくれる方もいらっしゃいました。雨で土が固まって飛び散ることもありましたが、スタッフの方々が石を一つ一つ取り除いてくださって、怪我人は一人も出ませんでした。みんな情熱的に楽しく撮影していたと思います。ナ・ベクジンと2人での決闘シーンに特に力を入れました。アクションの合わせが変更になることもあり、ユ・スミン監督と撮影前日に3人で集まってアイデアを出し合い議論しました。ベクジンとバクが一人を倒すための戦いではなく、まるで子供の頃のケンカ遊びのように見えるように撮影しました。

- ナ・ベクジンがバクに向ける気持ちは、劇中の物語で非常に重要なポイントですが。

▶ 劇中のベクジンは孤児院出身で友達にいじめられていた子供でしたが、バクが初めて手を差し伸べて友達になってくれました。そうしてベクジンに戦い方を教えたのもバクです。しかしベクジンは徐々に道を逸れ、なんとバクの親友コ・ヒョンタクの足を怪我させてしまいます。ベクジンは自分の心を打ち明けられる唯一の存在であるバクをどうにかそばに引き留めようとし、バクはベクジンの間違った方法を気づかせてあげたいと思っています。

- バクの感情の流れを演じる際に最も重要視した点は何ですか?

▶ バクを演じていて最も強く感じた言葉は、罪悪感だったと思います。仲間を連合から守れなかった罪悪感や、ベクジンに戦い方を教えなければこんな事態にはならなかったのにというような罪悪感です。また、バクの長所として包容力があると思いました。すべての人を包み込む太陽のような魅力を持つ人物です。



- 演技するうえで難しかったシーンはありますか?

▶ ヨン・シウンがナ・ベクジンに会いにボウリング場へ行ったことを知って、ナ・ベクジンに怒りをぶつけ、ヨン・シウンを引きずり出して連合から出てくるシーンが最初は感情がうまく乗らなかったんです。監督が「バク自身で感情を整理してみて」と言ってくださって、そのときに涙がこみ上げてきて感情が出てきました。

- ユ・スミン監督がバク役にキャスティングした理由を聞いたことはありますか?

▶ TVINGドラマ「大人練習生」で演じたキム・ナムホ役を見て僕を思い浮かべてくださったそうです。バクには正義の眼差しが必要だと、それを僕に感じたとおっしゃっていました。

— 友達との義理や友情がテーマの作品ですが、こんなに深い友情を演じてみてどうでしたか?

▶ 僕にも親友はいますが、ここまで友情について深く掘り下げたことはなかったと思います。こんなにも深く感情が生まれるんだなと実感しました。これからは友達を大切にして、もっと真心で接していこうと思いました。

- 「弱いヒーロー2」を楽しく終えて、どんな思いや決意が生まれましたか?

▶ アクション作品をもっとやってみたいです。拳を使うアクションは初めてだったんですが、とても楽しかったです。できなかった動作も続けていればできるようになり、相手俳優との呼吸がピタッと合うと、すごいドーパミンと快感があるんです。特に今回は監督たちとのファミリーシップが最高でした。現場の俳優やスタッフが本当に家族のようで、真心と情熱があり、大きな支えになりました。

- パク・ジフンさんとの共演の感想は?

▶ 僕はジフンより一歳年上なんですが、むしろ助けられました。ヨン・シウンが相手に強烈なエネルギーを与えるんです。感情をはっきりさせてくれるというか。パク・ジフンの目を見るだけで自然と感情移入ができました。一度、僕が泣かなきゃいけないのに涙が出なかったとき、「兄さん、大丈夫ですよ」と待ってくれました。優しい性格の持ち主です。チェ・ミニョンはとても賢くて演技も上手な友人で、コ・ヒョンタク役のイ・ミンジェは本当に性格がいいです。バクとコタクは親友なのでいつも一緒にいました。僕がずっとふざけていてもミンジェがすごく良く受け止めてくれました。蹴りの腕前が最高です。

- 他の俳優たちとの共演で記憶に残っていることは?

▶ 現場ではユ・スビンさんがリーダーでした。スビン兄さんが現場の雰囲気を明るくしてくれて、ムードメーカーでした。一度、テジョンの宿舎で兄さんの部屋に行ったんですが、台本にびっしりメモが書かれていました。あんなに演技の上手な兄さんでもこんなに努力されているのを見て、僕ももっと頑張らなきゃと思いました。現場で一番頼りになったのはペ・ナラさんです。僕が携帯に「ナラお母さん」と保存しているほど、本当に優しくて繊細に他の俳優を気遣ってくれる先輩です。戦闘シーンの前日にはマルチビタミンもくれて、感情がうまくいかないときには「大丈夫、大丈夫」と言って自信を持たせてくれます。本当に繊細で素敵な兄さんです。ナ・ベクジンとは正反対ですね。

- 俳優としてのロールモデルはいますか?

▶ キム・ナムギル先輩とぜひ一度共演したいですし、ナムギル先輩が僕のロールモデルです。「悪の心を読む者たち」でご一緒したんですが、膨大なセリフを何でもないかのように消化する姿に驚きました。そしていつも現場の雰囲気を柔らかくしてくださって、本当にかっこいいです。カリスマ性もすごいし、善い影響力も持っていらっしゃる。寄付もたくさんしていると聞いています。

- 俳優としての目標は?

▶ デビュー当時は早く売れたかったし、人気も欲しかったです。でもいつからか、演技が心から好きになってきて、何のトラブルもなく、地道に演技を続けていきたいと思うようになりました。それ以上の欲はありません。たぶん「輝くウォーターメロン」あたりから演技が心から好きになって、「弱いヒーロー2」を撮って、これを一生の仕事にしたいと思うようになりました。

- 「輝くウォーターメロン」のインタビューで、骨を削る思いで演じたと話していましたが。

▶ 「弱いヒーロー2」では骨だけでなく、肉も筋肉も削る思いで演技に心を注ぎ込みました。

- 「弱いヒーロー2」はリョウンさんにとってどんな意味を持つ作品ですか?

▶ 俳優人生において転機となる作品だと思います。演技に対して本気になれた作品であり、共に作り上げることのありがたさを教えてくれた作品でもあります。20代の自分の顔を「弱いヒーロー2」で記憶したいです。


写真提供:ネットフリックス
出処:https://sports.hankooki.com/news/articleView.html?idxno=6900226